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保険の適正加入と目的

僕は以前、生命保険会社で募集人として働いていました。その際は、完全歩合制の給与体系でしたが、社会保険や通勤交通費などは支給されていました。雇用形態についての詳細は後日説明しますが、今回は生命保険に加入する理由について話をしたいと思います。

 

 

お金の使い道を検証する際、僕は常に支出内容を確認します。その一環として、生命保険の加入理由も同様です。どのような目的で保険に加入されているのか、その点が重要なんですです。

 

一般的には、経営者の死亡時の借入金対策や役員・社員の退職金、事業承継対策などがよく見られます。保険に加入する経営者に尋ねると、「はい、その目的で加入しています」という答えが返ってきます。

 

しかし、保険会社の提案が本当に経営者のニーズに適合しているかどうかは疑問です。例えば、死亡保険金は経営者の不測の事態に備えるためのものですが、具体的にはどのような準備が必要なのでしょうか?

 

社葬費用や死亡退職金、弔慰金、借入金の一括返済、売上減少のカバー、従業員の退職金、事業用資産の買取など、考慮すべき項目がたくさんあります。これらの準備は企業ごとに異なりますが、私の調査によれば、保険の加入目的と実際の保障内容がほとんど一致していないケースが多いです。

 

僕は、保険が目的に合っていない理由は、担当者の情報収集が不十分だと考えています。経営者のビジョンや企業状況をしっかり理解した上で保険内容を提案しないため、保障額が不足していたり、経営が赤字の状態で全損保険に加入していたり(驚愕)、場合によっては保険に未加入で残された人々に負担がかかることもあります。

 

保険の目的との不一致を指摘すると、「解約返戻金がまだ最大値に達していないので、今解約すると損しますよ」と言われることがあります。しかし、これが本当に正しいのでしょうか?

 

例えば、年間保険料が100万円で、1年目の返戻率が40%、10年目の返戻率が80%だとします。僕が保険が目的に合わないと提案すると、「10年目に返戻率がピークですから、それまで続けましょう」と言われることがあります。

 

1年目:保険料100万円、返戻率40%、返戻金40万円、差額60万円

2年目:保険料200万円、返戻率50%、返戻金100万円、差額100万円

3年目:保険料300万円、返戻率60%、返戻金180万円、差額120万円

10年目:保険料1000万円、返戻率80%、返戻金800万円、差額200万円

 

 

あれれ?これを見ると、目的に合わない保険を早めに解約した方が損失が少なくなる可能性がありますね。この例はただの一例に過ぎませんが、保険と目的の不一致は多岐にわたります。

 

皆さんが加入した保険を批判するわけではありませんが、会社の資金を守るために保険料を支払っている場合は、再度加入目的を見直してみることをおすすめします。

 

どのように確認すればよいかという点については、「保険の適正な加入について相談したい」というコメントを当社のお問い合わせフォームに記入していただければ、ご対応させていただきます。

 

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