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「うちはまだ大丈夫」と思っている経営者に伝えたいことvol.4〜ゲームチェンジャーの存在を会社はもっと歓迎しよう

社長が「うちはまだ大丈夫」と思っている
会社の多くは実際のところ経営がヤバいのに
「大丈夫」だと勘違いしているパターンです。

しかし、これとは別に今が大丈夫だから
その大丈夫が未来永劫続くと
安心しきっているパターンもあります。

「一寸先は闇」という諺もあるように
明日も明後日も変わらずに会社が大丈夫
という保証はないですからね。

さて、僕のお客さんの話をします。
その会社は建設業の特殊技術を持っているので
クライアントはほぼ大手のゼネコン。

安定した大口顧客がいるという状況なので
日頃からガツガツして営業するという
感じではありませんでした。

しかし、時代は変わり、社長も代替わりし
社員の年齢層もどんどん若返っていきます。

安定した大口顧客がいようと
給料が安定していようと
仕事にやりがいや、創造性がなければ
士気が下がっていくのが若者社員。

あるとき、その会社の若手社員が
「既存のゼネコンと構築されている関係性を
自分も新しい顧客ともつくっていきたい!」
と言ったというのです。

「何を馬鹿なことを」と、年配層には
一笑されたそうです。

しかし社長は
「いいじゃないか、やってみなよ!」と
若者の提案を受け入れ、裁量を持たせて
新規顧客開拓の足掛かりをつくってあげました。

さて、その後どうなったか。
その若手社員は、見事に新しい
大口顧客(ゼネコン)との取引を拡大させ、
今では100名以上のチームの長として
現場をおさめているそうです。

彼はまだ若手社員なので現場経験も浅く、
技術力も人脈もありませんでした。
では一体、彼には何があったのか。

それはパッション、そう、情熱です。
社長と会社のことが大好きだから、
「貢献したい!」というパッション。

それから、既存の状況に甘んじず
「新しいことに挑戦したい!」
というパッション。

この2つのパッションがあったから
彼はひた走ることができました。

結果として成功しましたが、
失敗する可能性も
もちろんあったと思います。

社長は、起こり得るリスクも覚悟の上で
彼の挑戦を許し、彼を信じて応援したのです。

僕から言わせてもらうと
この成功は社長のファインプレーの賜物です。

大口顧客と取引していることは
安定でもなんでもありません。

一社のウェイトが大きいほど
そこに何かあったときのリスクが大きいです。

この会社も、大口クライアントがいることに
胡坐をかかず、先を見据えて常にリスクを
考えているからこそ新規顧客開拓を怠らず、
若手社員の挑戦を歓迎したのでしょう。

やるリスクより、やらないリスクの方が
損失は大きいと言われていますよね。

企業は彼のようなゲームチェンジャーを
もっと歓迎すべきでは。