学生街にありがちな採算度外視の食堂。
「儲けなんてほとんどないよ!
学生がお腹いっぱいになってくれることが
何よりも嬉しいことだからね!」
実に美しい話ですよね。
この手のお店に対して、財務の観点から
言いたいことは山ほどありますが、
個人経営の飲食店であれば、店主の価値観を
守りたいと思うのが正直なところです。
そこには一般的なビジネスの世界とは
また違った価値観
つまり利益の追求以外の
何かが働いているので
きっと整合性が取れているのでしょう。
しかし、このブログをお読みの皆さんには
この話は特殊な例として認識いただきたい。
法人として何らかの事業を
やっているのであれば
採算度外視はあり得ませんよ。
例えば製造業。
ちょっと派手でチャレンジブルな依頼が
あったとします。
面白そうだし、これが成功したら
次に大きな仕事がくるかも?
と思って受注してしまったけれど
結局一回きりで赤字になってしまうことも
ありますよね。
たった一回のために初期投資をして
生産ラインを組んでも、それが無駄になる。
つまり、採算度外視のチャレンジは
ハイリスクってことです。
採算度外視の話は小売業や
サービス業でもあります。
価格設定の話です。
たくさん売れれば元が取れるからといって
単価を下げることがありますよね。
しかし、思ったよりも売れなくて
赤字になってしまう。
サービス業でいうと、ここ最近
倒産が相次いでいるエステ業界などが
そうですね。
こちらも競合との価格競争が激化し
単価をどんどん下げた結果、
共倒れになってしまうという悲劇です。
例をあげたらきりがありませんが
自社のサービスやプロダクトを
長期的に展開させていきたいのであれば
その品質を保つためにも
適正価格に設定するのがベストでしょう。
これは僕が最近ぼんやりと
考えていることですが
会社は小さくてもいいから
同じ志を持った人に集まってもらう。
質のいいサービスを
それを必要としている人たちに
正しく提供できたらいいなって
思うんですよね。
今は世界が多様化・多極化しているので
何か特定のサービスを提供する会社も
大企業一極集中ではなく、もっと
多くの企業に分散されても
いいのではないでしょうか。