財務コンサルタント(つまり、僕)は
他の専門家のように数値を並べて
「かくかくしかじか〜」と
現状についての説明に注力はしません。
そのような手法が悪いって
言ってるわけではないんですよ。
現状分析は大事ですし、
経営改善のための施策を
考えるにしても、
現状把握が出発点になるので、
そこはきちんとやってます。
しかしながら、
「まさかそこで終わりじゃない
ですよね。」って
突っ込みたくなるようなミーティングに
これまで何度も遭遇しています。
どういうことかというと、その先の
提案がないんです。どういうこと?
現状把握は猿にもできる、とまでは
言いませんが、それは少なくとも
AIにはできることですよね。
しかも、かなりの精度で……
僕が最近とあるピッチで
同業者に話したことですが
僕の財務コンサルとしての
仕事の流れはざっくりと以下のように
となります。
1、財務指標の計算
(ここが現状把握!)
2、財務分析
(なぜその数字になったのか
という理由を明確にします。)
3、結論にまとめる
(問題の本質を見極め
目標達成の方法を導き出します。)
4、伝え方の検討
(1〜3を経営者に伝えるにあたり
最も効果的な“伝え方”を考えます)
5、認識が変わる
(経営者のマインドセットが
変われば、それは大きな進歩です。)
そう、現状把握はステップ1に過ぎず、
前提を共有するくらいのことなんですよ。
ちなみに僕が一番注力しているのは
4の伝え方の検討ですかね。
これが本当に難しい。
財務コンサルと経営者は上下関係に
ないので決して上から目線で
話すようなことはしません。
言う時は言わねばならないので
適度な緊張感を持たせた
コミュニケーションを心がけています。
経営者の性格や価値観を見極め
寄り添ったり、時にきつく意見を言って
少しずつ経営を改善していきます。
最終的に目指しているのは
経営者のマインドを変えることですが、
まぁ、この段階まで行くことは
理想に近いですね。
もちろんそこを目指して
関わりを続けますが
はっきり言って時間はかかります。
で、何が言いたいかというと
専門家がやろうと思えば
ここまでできるはずなんですが、
やっている人が少ないんですよね。
ほとんどの人が現状の説明のみ。
だから「まさかそこで終わり?」
って思ってしまうのですよ。
時代が変わって
今後なくなる職業と残る職業が
分かれてくると思います。
それとは別にその職業における
業務内容の再定義も必要に
なってくるのではないでしょうか。