「花園に居慣れる者は、
その香りを知らない」
という言葉?諺?を
聞いたことがありますか?
それに当てはまる状況が
今の日本の若い世代には
あるのではないでしょうか。
かくいう僕も世代的には
団塊ジュニア。
リアル団塊世代のように
モノのない戦後を
生きてきたわけではありません。
家にはテレビも冷蔵庫もありましたし、
卒業旅行には海外旅行にも
行くことができる時代。
まぁ、基本は豊かといえば
豊かなんですけどね。
では、僕らの子ども世代は
どうかと言うと、おそらく輪をかけて
豊かなのではないでしょうか。
ちなみにここでいう豊かさとは、
精神論ではなく物質面においてです。
欲しいものがなんでも手に入る
わけではないと思いますが、
小学校高学年頃からスマホを手にし
休みの日はゲームをしたり、
複数の習い事をはしごしたり
苦労らしい苦労といえば、
受験勉強くらいでしょうか。
(うちは中学受験をしてませんが)
その受験勉強と言っても、
クーラーの効いた部屋で、
高額な授業を受けているだけですから
苦労のうちに入らないかもしれませんね。
そう、このような状況こそが
花園に居慣れていると言えるのです。
そして日本に居続ける限り
その香りを知ることはないでしょう。
ところが海外に行くと、いかに
日本に生まれ育つということが
恵まれているのかがわかります。
当たり前に受けることができる教育、
整備されたインフラ、治安の良さ
なかなかないですよ、このような国は。
最近僕はフィリピンのセブに
行ってきましたが、向学心のある
若者でも貧困によって進学を
諦めざるを得ないことや
語学堪能で海外に職を見つけても
単純労働しかやらせて
もらえないことなどをあらためて知り
思いがけず自国の若者と
比べてしまいました。
日本の若者とフィリピンの若者の
「当たり前」が違うんですよね。
日本のパスポートは最強と
言われています。
最強の理由としては、ビザなしで
渡航できる国が194ヶ国と世界1位らしく
日本人は生まれながらにして
とんでもない自由を
手に入れているってことです。
どこにでも行ける、何にでもなれるって
可能性の塊ってことですよね。
しかし、生まれながらにして
これほどのアドバンテージがあるってことに
日本の若者は気付いていません。
僕は気付いていないことに対して
悲観的な感想は持っていません。だって
仕方がないことだから。
僕たち親世代が、そのように育てて
しまっているのだから。
とはいえ彼らもそこまでバカではないので
いずれ気付くと思います。
花園の香りに気付いた時に、
彼らが世界に対して何を提案するのか
楽しみでもあります。
恵まれて育った人は、与えることに対して
抵抗がなく、惜しみなく自分が受けてきた
恩恵を還元すると思います。
日本人という最強のIDを武器に
願わくば世界をより良い方向に導くための
アクションを起こして欲しいものです。