事業計画を立てる際には、既存事業の
棚卸しや見直しもします。
明らかに足を引っ張っているのに
なぜか存続させている事業
ほとんど動きがなく形骸化している事業などを
思い切ってリストラしたりします。
……っていうのは理想論で
これがなかなかできないんですよね。
諸事情があるので。
とあるチェーン展開している
スーパーマーケットのお話し。
明らかに赤字経営が続いている店舗を
創業店舗だからといって、いつまでも
存続させていましたが、それが失敗でした。
取り返しのつかないくらいに負債が増え
それが事業全体にも影響し
経営が大きく傾いたそうです。
“思い入れ”や“情”があることは
否定はしませんが
それを経営判断に持ち込むと
命取りになりかねません。
しかし、足を引っ張っているのが
事業ではなく人だったら
また話が変わってきます。
具体的には、親族経営の中小企業に
ありがちな縁故採用の話です。
社長のご子息を入社させたり、
親戚のお子さんを頼まれて採用したり
することはよくある話ですよね。
基本的にほとんどの中小企業は
いつも採用に困っているので
採用に対する基準が低いんですよね。
もちろん、縁故採用した社員が
何も問題なく良い働きをしてくれる
こともあります。
しかし、そうではなかった場合…
もう本当に悲惨ですよ。
これは縁故採用の落とし穴なんですが
縁故採用で採用した社員は
身近な人の息子や娘だったりするので
簡単に辞めさせることができません。
仮に、解雇事由として成立するほどの
悪き勤務態度や行いがあったとしても
解雇をすると、その後の親族関係に
大きな亀裂が生じます。
「俺の息子を解雇しやがって!」って
逆恨みされるかもしれません。
かといって、いつまでも社員として
会社に置いておくと、
「あいつあんなにできないのに、
なんで給料をもらっているんだ」
ってなり、他の社員の
心証がどんどん悪くなります。
どっちにしても辛いですよね。
早い話、縁故採用はしない方が懸命です。
もしするとしても、それは他の社員を
採用する時と同じ基準で
厳しく判断してください。
採用って大事ですよ。
いくら慎重にやっても
やりすぎということがないくらい、
簡単に決めちゃいけないことなんです。
事業計画からは少し話が外れてしまいましたが
くれぐれも縁故採用には十分に気をつけて。