欧米では社長はCEOと呼ばれますよね。
CEOとは最高経営責任者。
CFOやCTOなど複数のCXOがいて、
役割分担で会社が運営されています。
日本はどうでしょう。
雇用したり、新しい設備を導入したり
社長はこれら全てに関与しています。
大事な仕事にお金のこともあります。
特にここは社長が意思決定をしている
会社が多いですね。
日本は「会社=オーナー」
となっている企業がほとんど。
会社を“守る”ために
お金に関する一切合切を
一人で抱え込みます。
公私混同だとか
私欲のために会社をやっているとか
そう単純な話でもなく
複雑な事情があるようです。
ところで、過去のブログで
会社の現在地の話をしましたよね。
なぜ現在地を知らないといけないのか?
それは理想と現実のギャップを
埋めていくための“道のり”をデザイン
するためとお伝えしました。
しかし現在地を知り、
理想との乖離があると知ってもなお
なかなか軌道修正に踏み出せない
ケースもたくさんあります。
例として出します。
今の社長は3代目。
土地と家、そして会社。
それらを守り、次の世代に繋いでいくことが
自身の宿命でした。
その会社は過去に先代の社長が
会社から多額の借入をしていました。
その返済が終わってないので
バランスシートに悪勘定が載っています。
バランスシートが綺麗になっていないと
銀行からの評価は下がってしまいます。
そこで、一時的ではありますが
社長の役員報酬を大幅に増やして
借金の返済に充てることにしました。
これでめでたくバランスシートは整い
印象の良い決算書になりましたが
果たして最善の策だったのでしょうか?
例えオーナー企業だったとしても
先代の借金は社員にとっては無関係。
しかし、会社の今後を思うと、
出来るときに借金を清算した方がいい。
そうしないと、今後の借入れにも影響し
会社の存続が危うくなるかもしれない。
社員を守るためには、
社長のお家事情に社員も少しだけ
巻き込まれてもらうしかなかったのです。
継ぐこと、守ること、その先にある発展。
全ては繋がっているのですね。
しかし、大企業であれば話は別です。
大企業はガバナンスが効いているので
このようなことは許されません。
稲田財務は社長が会社から借入をする
行為をNGにしています。
社長には正しい財務知識を
身につけていただきたい。
理想の経営に軌道修正するには
どうすればいいのか?
しがらみが多い同族企業であっても
選択肢は多数あるはずです。
財務の原理原則を学び自社にとっての
最善を一緒に考えましょう!