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終わりを考えて経営するvol.3 〜それ、本当に事業承継って言えるの?親族内承継編

事業承継って、実は定義が曖昧なものです。

事業承継の定義、あるいは解釈は
社長の数だけあると言っても
過言ではないでしょう。

一体、何を持って事業承継と言えるのか?
そこを少し掘り下げてみましょう。

まずは後継者問題。
一昔前は、社長夫妻に男の子が誕生したら
それで事業承継の山場は超えたと
思う節もありましたよね。
いわゆる、お世継ぎの誕生です

第二の山場は社長の息子の入社。
お世継ぎとして生まれても、
職業選択の自由があリます。

二代目でも、家業を
継がない人もいるわけで
そうなると、事業承継問題は
振り出しに戻ってしまいますよね。

ですから、息子が入社したというのは
それはもう将来の事業承継を
約束されたようなものなのです。

しかしこれらは一昔前の話。
現代の経営者であれば、
「こんなのは事業承継でも
なんでもないじゃないか!」
と思って当然です。

事業承継の条件としては
・経営権の譲渡
・全株式の譲渡
ではないでしょうか。

これが書類上あるいは手続き上ではなく
実質的に譲渡されていることが
本当の事業承継だと思います。

例えば経営権を引き継いで
先代社長が会長に退いたにも関わらず、
いつまでお会社に来ているとか

株式の大半はまだ会長が持っているとか
このような状態は、実質的には
譲渡されたとは言えません。

先代社長の手の中で社長としての役割を
行っているいうと言い過ぎかもしれませんが
おそらく社長の裁量は限定された
ものになっていることでしょう。

このような窮屈な状況では
社長のパフォーマンスが
最大化されませんよね。

僕が思うに、社長は引き際が大事です。
どれほど才能があっても、譲ると決めたら
スパッと手を離した方がいいんです。

一度譲ったら、信じて見守る。
新しい社長は、自分が
信じられていると感じた時に
大きく成長するのではないでしょうか。