大事なことは何度でもいいます。
今回の内容は、これまでに何度も
伝えていることかもしれません。
「また同じことを言っている……」
って思わないでくださいね。
社長の働き方の話です。
社長がいつまでも現場に出ていては
だめですよ、会社が成長しませんよ、
って話です。
かくいう僕も、人のことは言えませんが。
僕が関与している建設会社の話をします。
会社規模としては10名弱。
決して大きな会社ではありません。
ある時、社長が経営会議の場で
「現場で人が足りていないようだから
俺が重機のオペレーターをやろうかな」
って言ったのです。
僕もその会議に出席していましたが
この発言には耳を疑いました。
「社長がオペレーターをやる?」
この発言がよろしくない点としては
まず、社長の勘違いからの
社員の勘違いといったところでしょうか。
社長の勘違いというのは
緊急度と重要度のマトリックスが
理解できていないということです。
(今度伝えさせていただこう)
社長とは最高経営責任者です。
やるべきことは経営なんです。
事業計画立て、そこから逆算して
収支計画を立て経営基盤を作っていくのです。
そこは社長にしかできないんです。
例え重機を巧みに扱えたとしても
社長はそれをやっちゃいけないんです。
それは社長じゃなくてもできるのですから。
そして、社員の勘違いというのは
社長の発言によって
社員同様、社長も一人工(いちにんく)として
無意識にカウントされてしまうことです。
今後、現場で人が足りなくなった時に
「社長に頼めばいいか」
ってなってしまいます。
社員が甘えてしまいますよ。
社長が経営をせずにいつまでも
プレーヤーとして現場に出ていたら
会社は成長しませんから。
要は「できること」と「やるべきこと」
の区別をしっかりとつけましょう
という事です。
基準としては、“互換性”でしょうかね。
つまり、変わりがいるかいないか、で
判断してはどうでしょう。
オペレーターは、社長じゃなくてもできるので
互換性がある業務ですね。
でも、経営は社長じゃなきゃできない。
このような互換性のない仕事こそが
社長のやるべきことなのではないでしょうか。
小さい会社は全部社長がやっている。
そこから抜け出せないと
小さい会社のまんまなんです。
でも気持ちは分からなくもないんです。
「早く引退して重機に乗ってたいなぁ」と
ぼやいている現場上がりの社長は
他にもたくさんいますので。