先日、ある若手経営者からこんな話が出た。
「僕は全2~3巻の経営をしたいわけではない。」
この若手経営者は志が高く、社員からも慕われている。
数字を見る力、営業力、管理体制も抜群だ。
もう少し詳細を話すとこうだ。
「全60巻とか100巻の経営がしたいのに、
僕の周りにはそんなメンターとなるような経営者がいない。」
では、この経営者が言う全100巻って何を基準にしているのだろう?
売上規模
社員数
社歴
売上が大きいと企業は売上が少ない企業に比べ倒産リスクが高い。
そのリスクを代償に経済に大きく貢献している。
(売上が大きいから利益も大きいわけではない)
社員数は売上に反映するが社員数の大小はなんの基準にもならないと思う。
社員数10名の経営者が社員数100名の会社を運営するのは難しそうだし、
経営の方針も全く違ったものになると思う。
社員数が少ないと経営者との距離が近く、家族経営の延長みたく信頼関係が強そう。
社歴
社歴が長くて良いことってなんだろう?
世界で見ると創業100年以上企業、200年以上企業の比率は断トツ日本が多い。
200年企業は65%も占める。
(帝国データバンク、ビューロー・ヴァン・ダイク社の企業情報)
僕の実家(飲食業)も創業102年で幕を閉じた。
地域の一部のお客様には愛されていたかもしれない。
しかし、経営者、従業員、その家族が本当に幸せだったかといえば疑問も残る。
結局はその時の経営者次第で何が基準となるのかは違ってくる。
楽しく働きたいとか、幸福度を上げたいとか数値化できない指標で経営している企業がダメかといえばそうではない。
報酬が高くて残業も多い会社を選ぶ人もいる。
あの時若手経営者が言った全100巻の経営とはどんな企業をイメージしていたんだろう。
このイメージが明確であればあるほど実現に近づくよね。
あなたは全何巻を目指しますか?