経営者にとって会社のお金の問題は家族や社員に気軽に相談できない内容です。
身近な相談先である税理士に話しても、的を得ない回答が返ってきてしまい悩みが余計に深まった…という経験はありませんか?
実は、財務の専門家である「財務コンサル」が適している相談事がたくさんあります。
資金繰りや投資など、経営者の悩みに寄り添う財務コンサルですが、その存在はあまり知られておらず、実際「どんな時に頼ったらいいのか」がわかりにくいのです。(これこそ我々の最大の悩みです…)
今回は財務コンサルの位置づけと適しているご相談内容をご紹介!
財務コンサルが対応できる範囲やコンサルティングの中身について、少しでもご理解いただき、相談のきっかけになりましたら幸いです。
決算書作成でお世話になる税理士は身近である一方で、財務コンサルトの存在は馴染みが薄い方が多いでしょう。
財務コンサルはその名の通り、「財務」に特化したコンサルタントです。
財務とは主に「企業財務」を指し、資金の調達と運用を通じ、会社の資金の流れを管理します。
「税務」は過去に使われたお金に対する税金の計算が主ですが、「財務」は将来積み上げていく利益のための投資額や資金調達方法の是非を検討するのです。
税務と財務では同じ会社のお金の話ではありながら、着眼するポイントが大きく異なります。
主に財務の業務では、経営指標など財務分析を通して会社の現状を把握し、次に向けた有効な施策を計画立てます。
経営者は赤字の決算書や将来の資金繰りなど、ついつい目の前の課題をどうにかしたいと焦ってしまいます。
しかし、会社の資金を把握せずに、無計画にお金を使っているような経営のまま借入金を倍増したところで、いずれ運転資金が枯渇してしまうのは火を見るよりも明らかです。
経営状態の悪化は、そもそも事業計画に沿った経営プロセスが回せていないことが要因です。
財務コンサルは日頃の資金繰りや支出管理だけでなく、経営改善のプロセスの策定と実行で長期的に企業の財政をサポートします。
将来の安定的な経営のためにも、経営者の想いやビジョンをしっかり固め、現状と理想のギャップを埋める計画を立てて実行し、財務の健全化を促します。
では、財務コンサルタントには具体的にどのような内容を相談すれば良いのでしょうか。
稲田財務が対応している相談内容を一つ一つご紹介します。
正しい経営判断をするには、手元に正しい情報が揃っている必要があります。
特に経理担当者や税理士との調整業務を見直すことによって、決算書を経営判断材料として使いやすくなるように改善することが可能です。
自社の独自のやり方に不安を感じていた方も、第三者によるアドバイスによって業務を見直すきっかけとなります。
具体的には、仮払金・立替金のルール、社内規定の明確化、決算書項目の整理を通した仕分けや勘定科目の標準化を行います。
また、決算書の見直しで、仕分けのカテゴリーミスや設備経費の処理の間違いなど、誤った処理を発見することができます。
精算や仕分けを整理し、標準化された会計に戻すことで、経営判断材料が手に入る環境を整えます。
経営者の会計知識や税務の理解が浅い状態では、税理士と上手くコミュニケーションが取れないため、業務依頼に困ってしまいます。
税理士の本来の業務は課税所得の計算と納税額の算定であり、経営改善は基本業務の範囲外です。
そのため、不自然な会計や経営の問題が決算書から発覚しても、企業側から相談が持ち込まれない限りは対応しないという税理士もいます。
稲田財務では税理士に対して、経営者が望んでいる税務支援や業務の指示の橋渡しを行います。
仕分け区分の共通認識が取れないまま決算書作成を税理士に依頼していたために、税理士側の勝手な仕分けで決算時の節税対策が上手くいかなかった経験はないでしょうか。
決算前の会計処理時のトラブルは、日頃の税理士とのコミュニケーション不足に起因します。
年に一度だけでなく、日頃から連絡を密にとることで会計処理の考え方のズレをなくすことができます。
稲田財務では税理士との会話や決算項目の整理を通して経理処理の環境を整えると同時に、決算前対策を経営者と共に考えます。
決算書や試算表を見直すと、原価の見直しや営業の工夫以外に社内の仕組み改善が利益改善になることに気づく機会になります。
例えば機械の稼働率。
一つの機械の稼働率が50%と100%では大きく生産性に差が出ます。
機械の稼働率を上げるために、機械操作を行える技術者を増やすべきなのか、機械自体を最新のものに変えるべきなのか、経営者は様々な選択肢を検討しなければなりません。
飲食業であれば原価と人件費の改善を行なったのち、ランチタイムでお客様の回転数を上げる等オペレーションの工夫が必要になります。
稲田財務では決算書を分析した上で工夫改善の余地がある点を提案し、一緒に実行プランを考えていきます。
試算表を確認していない、毎月の入出金管理ができていないことで、今の経営状況が分からないという相談をいただきます。
「負債があったとしてもお金が回っていれば良い」という考えで経営を続けてしまうと、追加融資が受けれなくなった時に経営が行き詰まります。
業種によってお金の流れは様々であり、間違った対応をとることで資金が先に底をつき経営不能の状況にまで追い込まれるケースがあります。
例えば建設業は入金前に人件費や材料費を先払いする必要があるので資金繰りが悪くなりやすい業種です。
稲田財務では売上と利益の正確な数値を確認予測し、将来の資金繰りの見通しを提案いたします。
会社の事業拡大には人材や設備の投資は欠かせません。また、将来に備えて金融商品への投資を行なっている場合もあるでしょう。
稲田財務では運用の計画作成を中心に、より良い投資が行えるようにサポートします。
営業強化や生産性強化に人材を確保する必要がある場合も、人件費は固定費のため慎重になり、従業員の採用に踏み切れない悩みが発生します。
慎重な姿勢の要因は一人当たりの採用から雇用までの予算が把握出来ていないため採用計画が立てられていないからです。
稲田財務では事業計画に沿った出すべき利益を考えた上で人件費を検討します。
永続的な経営には若い人材を採用して社内で育成する必要があります。
長期的な経営の視点から、人材確保ができるための計画づくりも行います。
人材と同じく、設備投資も事業拡大に欠かせません。
現時点の設備の効率性や設備投資の利益回収のバランスを見直し、計画的な設備投資の策定を稲田財務では支援します。
補助金を活用した設備投資のご相談も承ります。
現在国や自治体による補助金や助成金が発表されていますが、今の会社経営に本当に必要なものか事前に補助金の内容を把握する必要があります。
補助金の多くは全額補助ではなく、先払いが必要なものもあり、採算を考えず無計画に補助金申請をすると、資金繰りを悪化させてしまいます。
補助金を活用したい経営者様には、補助金内容の確認も合わせてサポートいたします。
縁故や仕事上の付き合いで生命保険を契約し続けていることはキャッシュフローを悪化させる一因です。
節税目的で入ったにも関わらず、利益が出ていない状態でも継続して支払っているケースも多く見受けられます。
また、利益が出ていてる場合でも保険料の支払いが優先となり他の投資が出来なくなったいるケースがもあります。
生命保険の加入の目的、保障内容が今の経営環境にあっているか確認いたします。
稲田は保険業界出身ですので、複雑な保険内容とキャッシュフローの見直しもご対応いたします。
生命保険会社の担当者との良い付き合い方などのご相談にも乗ることが可能です。
事業承継者がおらず事業を譲渡したいがノウハウがない、または事業を買収したいが買収先が本当の情報を開示しているのか確認できないなど、M&Aに関するお悩みに対応いたします。
買収のご相談であれば、簿価のデータより実態経営を把握、買収先企業の得意先や市場シェアの調査、契約内容や資金の流入経緯、取引継続期間など、買収先の価値を正しく分析するため財務や事業のデューデリジェンスを行います。
売却の場合は事業や企業の価値を高めて利益を出せる状態を整えます。
これまで続けてきた大切な事業、企業だからこそ、ブランドによる市場価値や経営の健全性、売却後のキャッシュフローを買い手側に提示し適正な価格で購入してもらえるように支援いたします。
資金繰りや赤字経営などの財務問題の原因を突き詰めていった結果、事業計画の不在に行き着くことが多く、「事業計画を立てたい」とご相談をいただくことは珍しくありません。
特に創業者であれば本人のカリスマ性で社員を引っ張って会社を動かしていることも多く、事業計画は無くても良いと考える経営者もいらっしゃいます。
しかし、事業承継時や会社の戦略の変更時に社員は理由がはっきりわからないが故に戸惑い不安になってしまうなど、財務以外に企業内の統率にも影響が出てきます。
事業計画を作成し日頃から経営理念や経営目標をはっきりと社内にも示すことで、社員に経営戦略を理解した上で社内業務に取り組んでもらう環境が整えられます。
もちろん、金融機関への融資依頼や資金繰りの見直しにも事業計画は必要です。
経営者のやりたいことを計画に落とし込めるようにサポートをいたします。
儲かって利益は出ているはずなのに現金がいつもない状態に陥っていないでしょうか。
予算管理や資金管理をせずに過大な借入で対応している経営者は、借り入れた分だけ利息を払うことになるため、自らの利益を減らす行為となります。
適正な資金調達をするのであれば、適正な資金管理が必要になります。
稲田財務では資金繰り表、月次でキャッシュフローを確認することで、将来の借入や返済をコントロールできる状態に導きます。
余計な営業提案は断りたい、適切な借入を行いたい反面、借りる身として銀行員に対して直接尋ねづらい立場にあります。
銀行との交渉がしづらいと感じる経営者にとって、稲田財務は支援機関として融資相談に同席し、より良い借入を実現する支援を行います。
銀行も営利企業です。銀行側の事情で経営者へ余計な借入をさせている場合もあります。
融資の相談時に、返済期間や金利を交渉できることは経営者に知られていません。
同席を通して、銀行の提案に対応し、また彼らの本音をお伝えした上で、会社の借入計画のために準備すべきこともアドバイスいたします。
資金繰りが悪化して困っている経営者の中には、借入状況を確認すると経営が苦しくなるやり方で借りている方もいらっしゃいます。
貸している側の銀行も貸し出せるだけ会社に貸し付けていることも資金繰りの悪化の一端です。
調達再編には財務経営をしやすくする論理があります。
まずは決算書を拝見させていただき、運転資金や設備資金のための適正な資金調達を説明し、適正な借り換えを実現します。
事業計画は立てたものの、計画書を見返さずに決めた行動計画が放置されていることはないでしょうか。
稲田財務では、前月の目標、行動計画の達成の振り返りを毎月行います。
まずは決算書の中で売上、粗利、変動費や営業利益など数値が大きく動いたポイントを拾い上げ、経営上で起きたことを確認します。
行動の振り返りでは、立てた計画との軌道修正や次月行うべき行動を見直します。
例えば飲食店であれば「近所にチラシ1万枚配ること」「インスタを更新できたか」など、具体的で細かい行動進捗を確認します。
もちろん実行するのは経営者や社員ですが、実際に計画通りにできているかを確認することで、計画を立てた意義と役割が発揮される上に、第三者の機関が経営チェックをできていると金融機関に評価してもらえることにもつながります。
親から子へ事業をぐ繋ぐ際には、何を準備すべきか親子間でもまとまらないことがあります。
稲田財務が第三者として間に入り、株の集約や相続の段取りなど、実務だけでなく感情的にならないように調整いたします。
親族間でのトラブルを防ぎ、両者が事業承継を業務として前向きに捉えてもらえるように進めます。
また受け継ぐ側が初めての経営であれば、外部アドバイザー役を求めることもあるでしょう。
事業承継後も自らの経営を自信持って行えるようになるまで、稲田財務より支援をさせていただくことも可能です。
▽「中小企業経営者のための財務勉強会」も開催しております。
▽まずはお気軽にお問い合わせ、そしてご参加ください!